次郎左衛門雛

この雛人形は次郎左衛門雛と呼ばれ室町雛の系譜で、宝暦の頃に ひとつの完成をみました。丸いお顔に引き目鉤鼻の復古調の面立ちをその特徴とし、幕末まで大名や公家に愛好されました。
通常、雛たちは時代が経つと由来が判らなくなるのですが、成巽閣に伝えられるこの一対には人形の底面に由来が記されています。そこには前田家十二代齊廣が京都、鷹司家から御輿入れされた姫君、隆子の初節句に贈られた事が伝えられています。